渋沢栄一さんに出会いたかったですが、福澤諭吉さんとお別れするのも気が引けます
新紙幣の流通が始まりましたね。過去紙幣が変わるときには銀行に交換を求める人の長蛇の列ができましたが、今回は静かだったようです。
大きな目的は偽造防止や市場の活性化のためですが、日本の紙幣は世界一偽造しにくいなんて言われています。また海外では使い古したぼろきれのような紙幣が使われていることがありますが、日本はこまめに新品と入れ替えられているので綺麗な紙幣が多いですね。
現代ではキャッシュレス化がすすみ、リアル貨幣の出番は少なくなりました。便乗した詐欺もあるようです。お気をつけください。『今までの紙幣は使えなくなります』が典型的なパターンのようですね。海外ではインフレ抑制のために旧紙幣は無効になるなどの措置もありますが、日本では戦後の円単位のものはほとんど使えます。
ただしできれば古い貨幣は長期間保持しておくと価値が上がる可能性があります。
額面の価値は変わりませんが、コレクションとしての価値が上がるものがあります。紙幣であば「キリ番」、硬貨であれば年号などですね。
貨幣はその性格上、人の手に渡り使い回されるので、「未使用」ではりあません。コレクター向けにプレミア価格でパッケージで販売されるものがほとんどですので、並品の場合はそんなに高い査定金額になりませんが、未使用だと額面の3,000~5,000倍になるものもあります。
20年位前に記念硬貨を屋台で出してみたら「おもちゃのお金ですか?」と言われました。記念硬貨だと説明しても受け取ってくれませんでした。日本は世界の中でもリアル貨幣の流通量が多いです。
国際決済銀行(BIS)によると、20年の紙幣の流通金額は名目GDP比で、米国が9.5%、英国が3.2%、ユーロ圏が12.6%なのに対して、日本は21.9%となっている。(日経電子版2022年11月4日 17:00 [会員限定記事]より引用)
キャッシュレス化が進むとリアル貨幣のコレクションとしての価値はますます上がるかもしれません。実際に平成20年代後半から令和時代にかけて現行硬貨は発行枚数が減っていて、価値が上がっています。これらの年号は入手しやすい今、手に入れたらよく観察してみるのもよいかもしれません。